人月の神話読んだ
炎上プロジェクトからこんばんは、なんで俺はいつも炎上プロジェクトにしかいないのか。
フレデリック・P・ブルックス.Jr.によるこの本は1975年に出版されたという、生まれる前だ。
そして40年以上前の本にも関わらず、まったく古さを感じさせないどころか、実感を持って読めたということは、まさしく今現在俺はタールの沼にいて、銀の弾丸など持っていないということの証左だ(実際は20周年記念とかで内容が増えているみたいだけど、やっぱりトラブったプロジェクトはトラブったままなのは変わらないのだ)。
俺は末端の作業者(いわゆるITエンジニア)でしかない、経験もさほどない。
ITなプロジェクトの管理をしているリーダーやマネージャ含め、俺より上にいる人間と、今後管理に回りたいとか考えている人間と、俺のように末端で作業している人間、誰もがこの本を読んで欲しいし、国語の教科書のように触れられるのが良いと思うし、読んだ時なにかを感じて欲しい。
文体だって平易だし、さほど厚いわけでもない、値段は……まぁこの手の本はこのくらいの、適正な価格だと思う。
とにかく、だ。
遅れたものは簡単には取り返せない、遅れたなら規模を縮小するか、期間を伸ばすかだ。
銀の弾丸のようにすべてを解決するものもない、が道はある、と著者は言っているし全く同意するところだ。
俺は自分になにか問題の解決を依頼された時「すべてを解決する銀の弾丸は持ち合わせていないが、紛争を起こす最初のフルメタルジャケット弾ならいつだって持ち合わせている」と答えるようになった。
俺にとって問題の解決は戦いだ、相手がいるなら紛争になる可能性だってある、そして戦う用意は、ある。
かつて戦うために手に取った銃は、今はキーボードとなった。
駆け回るのは野外ではなく、ターミナルやエディタの上になった。
去年のクリスマス・イヴはジャパニーズトラディショナルカンパニーのビルでチクショーなんて日だと言いながらキーボードを叩いていた。
バルドフォースとニューロマンサーとバトルプログラマーシラセに憧れて飛び込んだ世界は、いつの間に、急速に、現実となってきた。
サイバーパンク2077はまだ触り始めたばかりだが。
話題がそれてしまった。
良著に出会うことができて、"ライブラリ"に強力な武器が入ったという話を書きたかったんだ。