南千歳観察帳

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ゼーガペインADPを観てきました


 ネタバレあります、というかテレビシリーズファン向けの映画でありネタバレが深刻なギミックと直結しているタイプの映画ではないとは思いますが。

 新作カットを加えたテレビシリーズの再構成という形ですが、時系列的には前日譚でした。 1話冒頭の月面での戦い、キョウとシズノの別れにつながる感じで。

 サーバーリセットという形でループ物という題材を非常に上手く活かしたものになってると思います。 つまり、ある種省力・手抜きと見られてしまう、同じ画を使うことへの説得力がきちんとあるわけですね。

 テレビシリーズでは失われた、以前のキョウのことが描かれた作品で、アルティールが配備される前だったり、いなくなった人がまだいる、失われていない記憶がまだあるという段階。 テレビシリーズ中で触れられていたことの掘り下げが中心となっていたと思います。

 若干シーンとシーンの繋ぎ方が悪いというか、唐突に挿入されている感はどうしても拭えないところがありますが、繰り返すループの中の一瞬を切り取っているという演出意図だったりするのかなという感じです。 この辺が少々ストレスというか、綺麗な流れではなく見辛さやわかりにくさになるのかなと。

 新たに描かれたアルティールらの戦闘シーンは鳥肌もので、ヴァルヴレイヴを見た時から「今の技術で動くゼーガが見たい」という思いが形になりとても嬉しかったです。 本当にこの10年で3DCG技術が進歩したんだなぁと。

 以前のキョウはもっと冷静というか、熱血さは抑えめなのかなと思ってましたがそこまで後のキョウと乖離してないなぁとか、シズノ先輩の尻が最高だったとか、全編通してありがたみの塊だなぁとか。

 良くも悪くも既存ファン向けではありましたが、是非テレビシリーズを見てから劇場に足を運んでもらいたい作品です。